「不動産業界は買い手市場」ということは説明しました。
しかし「ずっと探しているのに良い物件が見つからない」という方が多くいらっしゃいます。
その方々が狙っているのは「小田原駅徒歩圏のマンション」です。
なぜこんな事態になっているのでしょうか?
理由は単純です。
「小田原のマンション自体が希少」だからです。
一例を挙げます。
不動産物件は国のお達しで、売主から販売の依頼を受けたら「不動産流通機構会員(レインズ)」に情報をアップすることになっています。
販売できる不動産情報がここに集約しています。
平成28年2月のデータです。
小田原市(小田原駅)、平塚市(平塚駅)、厚木市(本厚木駅)で徒歩10分以内のマンション物件数を調べました。
平塚市は54件、厚木市は43件あります
小田原市は13件です。
マンション総数でも、平塚市は178件、厚木市は169件で、小田原市は69件です。
3市の内、人口が一番少ないとはいえ、ご案内できるマンションの数が半分以下です。
小田原にマンションが少ない原因を「小田原城が隠れるような建物を造らせなかった」と言うがいます。
城下町で道が四方八方に広がっていたから、駅前に大きな敷地がなかったと言う人もいます。
駅前の地主がお金に困ってなかったから、売る人がいなかったと言う人もいます。
真偽はわかりませんが、重要なのは「小田原駅前はマンションを造りたかったけど、造られなかった」点です。
結果的に物件が少ないわけですから、人気が高い→価格帯が高いということも説明がつきます。
では不動産不況の中、小田原の徒歩圏マンションは人気なんでしょうか?
ひとつの要因は「利便性」です。
小田原・平塚・厚木から主要駅への所要時間を比較します。
品川まで/小田原29分・平塚55分・本厚木58分。
新宿まで/小田原60分・平塚67分・本厚木42分。
静岡まで/小田原48分・平塚76分・本厚木100分。
※ヤフー路線情報より・すべて乗換え時間込み
戸建てではなく、マンションを選ぶ方ですから、通勤・通学の負担が少ない方が重宝されるのは納得がいきます。
新幹線やロマンスカーの上乗せ分を通勤費とみなしてくれれば、尚更です。
乗り入れ路線が多いことで、進学や就職で選択肢を狭くしないことも大きいです。
例えば、小田原駅から最寄り駅まで乗換えなしで通える「日本大学付属高校」は、日大三高(町田市)・日大藤沢高(藤沢市)・日大三島高(三島市)と3つもあります。
住む人の生活習慣を変化させないためにも、小田原を選ぶ方は、予想以上に多いのです。
□「小田原駅徒歩圏マンション」を探しているライバルは多い
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