人生80年と言われる現在。
シニア世代のマンション購入者も増えています。
「利子もあまり付かないし、貯金を使って購入したい」
「今住んでいる一軒家を売却してから、それを元手に」
という方もいらっしゃいます。
その一方で「この歳で家賃を払って家を借りることに疑問を感じてきた」
「“家賃並みで買える”“低金利時代の今が買い時”と言うなら、買えるなら買いたい」
と言う方もいます。
住宅ローンの借入期間が80歳という民間の金融機関が多いです。
「だっだら、私も借りられる」となりますが、そうはいかないのです。
「定期的なご収入がある方」という枠組みがあります。
加えて、年金受給者も、以前は借入れ可能な場合もありましたが、今は難しいです。
そんな方に選択肢としてあるのが「フラット35」です。
旧住宅金融公庫である住宅金融支援機構が運営する住宅ローンです。
この制度ですと、継続性のある年金を受給している場合、それを収入として申し込みをすることが可能です。
申し込み時の年齢が満70歳未満まで、完済時年齢が80歳までとなっています。
仮に国民年金+厚生年金合計の平均額を鑑みて、月額約19万円と想定します。
フラットで、65歳借入れ75歳完済の10年借入れとして、いくら借入れができるかを試算します。
まず、年間の収入のうち、住宅ローンなどの借金返済が3割を超えてはいけないという縛りがあります。
これを当てはめると、最大借入額は「615万円」です。
金利は全期間固定で金利・年2.14%で試算すると、月額57,000円、総支払額は684万円となります。
(住宅金融支援機構・りそな銀行ホームページのシミュレーションより、平成28年3月試算)
もちろん、物件価格以外に、物件を買う場合やローンを組む場合は諸経費がかかります。
また、フラット35を使用できないマンションもありますので、注意が必要ですが、ひとつの指針にはなると思います。
事実、この金額で小田原のマンションを探すことは可能だと思います。
ただし、個人により審査や条件は様々ですので、年金受給者全員が借りられるわけではありません。
ただ、大事なことは上記試算でも「75歳までは支払い義務があること」ということです。
住宅ローン以外にも管理費・修繕積立金を月々支払わなければなりません。
固定資産税・都市計画税などの税金も払わなければなりません。
老いて、住環境が整う代わりに、経済的リスクを背負うのは、健康的な生活とは言いづらいです。
「経済的に力がある=働ける=健康を維持している」という考え方を多くの金融機関はします。
ということは、「支払い義務がある年齢=年金以外の安定収入がある年齢」といえるのではないでしょうか?
□「仕事引退年齢―実年齢=借入期間」を基に借入金額を決める
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