民間の金融機関が取り扱っている住宅ローンですが、年齢期限が「80歳」前後と言うのが多いです。
支払い期間は最長で「35年」というのが大半です。
単純計算ですが、45歳から35年のローンを組むことは可能です。
仮に30歳でローンを組んで、定年を迎える65歳で終わる計算になります。
そして、住宅ローンを組んだ約9割の方が「借入れ期間前に支払いを完了」しています。
年齢に係らず、35年組んでも、30年とか手前で完済しているわけです。
「退職金が、ドーンと出る時代ならさ」「親からの遺産とか相続したお金でしょ」とお嘆きの貴殿もいるはすです。
それもありますが、違います。
「繰り上げ返済」の活用が大きな要素と考えられます。
金融自由化で「繰り上げ返済・費用無料」「借入れ半年後から繰り上げ可能」「1ヶ月ごとに返済金額変更可能」などを謳う金融機関が増えています。
「今月だけ、1万円増額して支払う」という要望もかなえてくれる店舗もあります。
銀行窓口だけでなく、パソコン・スマホ・ケータイ・電話から手続きができるという銀行もあるそうです。
この動きを加速させている一因は、「ボーナスなどの一時金の減少・形骸化」です。
月々の支払いは抑えて、ボーナス月は多く、というローンの組み方は、いまや消極派です。
しかし、支払額が少なければ、返済額も増えません。
加え、借入れ総額も頭打ちになります。
だからお金を貸している金融機関は「ある時には少しでも払ってね」と言うわけです。
この動きに低金利が重なってきました。
私見とすれば、今の時代は「1日でも長く借りる」が良いと思います。
ある世代までは「お金を借りるなんて、少しでも期間を短くしなければ、利子ばっかり払って損する」という考えがあります。
正論です。
しかし、その当時からすれば半分以下の利子ですから、「借り得」するには長期間が有利です。
だからこそ「家賃並みの支払いでマンションを購入する」という考え方が成り立つのです。
もし利子を払うのが嫌であれば、「繰り上げ返済」です。
金融機関が許す限り、期間を長くし、最低限の支払い価格からはじめるのが最善手です。
「新しい我が家のために、少し高い負担でもがんばれる」という方もいます。
右肩上がりの経済成長ならいましも、今は逆の流れです。
月々の支払額を最初から上げるのではお勧めしません。
無理して買うぐらいなら、今までの生活を維持したほうが賢明です。
負担ない支払いでスタートし、家計が好転したり、臨時収入があったりしたら、繰上げ返済で対応する。
前記の親からの支援以外にも、「積立保険や貯金の満期金」「年末調整や税金の還付」「不動産の売却」など臨時収入は多岐です。
ボーナスだけが一臨時収入ではないのです。
住宅ローンを組んだ方の多くは、繰上げ返済などを駆使し、予定より早く支払いが終了しているのです。
□低金利の今、長期間借入れと繰り上げ返済で負担ない支払いを。
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