私は前職の時、担当の中に、大手情報会社がありました。
業務の中で、不動産の情報サービスをしていました。
そこで興味深い話を聞きました。
不動産売却や購入の広告を打つタイミングが3回ある、というのです。
正月とゴールデンウィークとお盆だそうです。
家族や友人、親戚が集まる機会が増える時期です。
「相続したあの土地、いい加減売ったらどうだ」。
「この家古いから、売って引っ越そうと思う」。
「君たち夫婦も、いい加減家でも買ったらどうだ」。
んじゃ、動き出してみるか…ということになるのです。
「元旦早々、不動産のCMがいっぱい流れるねぇ」というのも意味があるのです。
マンションに限らず、不動産は3つの大型連休から一ヶ月ぐらいの間に、多く出てくる傾向があります。
親など親戚間の話がまとまるケースが増えるからと言われています。
この時期は、ネットでも店頭でも、しっかり物件を追いかけて良い時間だと思います。
また事業者が所有する物件や、任意売却物件(買ったは良いけど金が払えず、ええかげんにせぇ!金融機関がシビレを切らして、売り出されてしまう物件)は、期末の3・6・9・12月に出てくることが多いです。
余談になりますが、「インターネットの物件掲載数が一番」と謳うタイミングは正月です。
なので不動産情報サービスの各社は、あらゆる力を使って、物件情報を増やすのです。
会社によっては、「年末年始の数ヶ月だけは、掲載料をおまけします」というのもあります。
もちろん、土地から探して家を建てる場合、通常1年間はかかるということも影響しているとは思います。
売買も賃貸も、不動産情報を多く閲覧する時期が、正月であるというデータを根拠に動いていることもあるようです。
さて、皆さんにもう一つ、知って欲しいことは「価格が下がる時期」です。
間違いなく「年末」です。
「売れない物件を新年に持ち越したくないから、早く処分して」という心情的理由があります。
「元旦を迎えてしまうと、固定資産税や都市計画税を1年分払わなければならない」という経済的理由もあります。
「物件の価値が1年落ちになってしまう」という資産的理由もあります。
年末で多忙極まる季節柄ですが、餅代を稼ぎたいがために、値段交渉に乗ってくる可能性が高まるのです。
たとえば「年内に決済が終わるので、安くしてください」→「年内に金になるから、まけてよ」という常套句が力を出す時期です。
仮に、年内に決済(お金の支払いと鍵の引渡し)を終了するには、12月初頭には買います!と言わないと間に合いません。
逆算で価格を下げる期限を考えると、11月下旬でしょう。
「勤労感謝の日」が11月23日です。
折込チラシを打つ不動産会社は、「年内最終号」といって良い頃合です。
覚えておいて損のない国民の祝日です。
□「金・Low(ロウ・低い)感謝の日」と覚えよう
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