東京の新築マンション販売などを見ていると、「物件を見ないで購入している」ケースが多いと耳にします。
加えて、東京ベイエリアの物件ながら、所有者はほとんどが関東圏以外と言うマンションもあります。
「自分の住むマンションを見ないで決めるなんてすごいね」。
「東京に出てくる時の拠点としてマンションを買っちゃうなんて。お金持ちの考えることはすごいね」。
不動産業界に入る前の私はこんなことを考えていました。
現実は違いました。
「相続税対策でマンションを購入しているから」です。
相続とは、当人が亡くなった時、その財産を奥さんや子ども、兄弟で分けましょう、と言うものです。
相続税とは、一定額以上の相続財産について、税金をかけようというものです。
「棚から牡丹餅で、必要以上のお金貰っちゃったね。だったら税金頂戴」と言うやつです。
相続税の税率は、その商品価値に税率をかけて算出します。
現金での相続は、一定額(控除額と言うおまけ部分)を超えた分に税率をかけます。
1000万円越えていたら、1000万円×税率です。
では1000万円で買ったマンションは、税金はどう計算するのでしょうか?
不動産の相続時の税率の計算には、「固定資産税評価額」「相続評価額」という数字が登場します。
不動産は売買価格とは別に、この数字を基準に相続税を算出します。
相続した不動産を「新しいこの方が所有することになりました」というのを国の台帳に書き換えなければなりません。
その費用を算出するのに使うのが「固定資産税評価額」です。
また相続した財産を計算する場合に使用するのが「相続評価額」です。
買った金額ではなく、この評価額を加算して、相続税を計算します。
大きなポイントは、この二つの評価額が、実勢価格より低いと言うことです。
実勢価格を100とすると、相続税評価額は80、固定資産税評価額は70ぐらいです。
ということは、不動産で相続すると、約2割程度課税されないということになります。
そして評価額は、あくまでも「専有面積」での評価です。
同じマンションなら、1階の日の当たらない部屋でも、日照最高で最上階角部屋でも、面積が同じなら評価額は同じです。
だから人気のあるマンションを相続税対策で購入するのです。
実売価格が高ければ、より節税効果が得られるのです。
条件の良い部屋なら、より節税効果が得られるのです。
では、国家は、何でこんなルールを国は作ったんでしょうか?
「経済は、不動産を買ってもらうと、いっぱいお金を使ってくれるから」と言うのが本懐なのです。
新しい家やマンション買ったら、家具や家電、引越しなどで、いっぱいお金使ってくれるでしょ?ってやつです。
自分たちはマイホームとして購入する方には、余分な知識かもしれません。
ただ、小田原駅徒歩圏マンションを狙っているライバルには、このような人がいることを知っていても損は無いでしょう。
□なんで節税にマンション購入か?意味だけ押さえておく。
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