マンションの物件選びにインターネットを利用する方が、大勢を占めてきました。
家にいながら、数多くの物件情報を手に入れることが可能ですから、購入検討者にとって、こんなにありがたいことは無いです。
また売り手である不動産会社も、より確実の宣伝材料としてインターネットを考えており、情報の早さ(販売開始→即ネット)、情報量の多さも特筆と言えるでしょう。
TVCMでもおなじみの『アットホーム』『ホームズ』の不動産情報サイト(まとめサイト)から、各不動産会社のホームページも充実しています。
「どのホームページが良いの?」と聞かれるぐらい、選択肢が豊富になってきました。
話が私事になります。
私は20余年、新聞折込の情報紙の営業と企画に携わってきました。
その時のノウハウを活かして、マンションスクエアのホームページを制作しています。
当時の仕事は、広告を出したいと言うお店を訪問して、話を聞いて、広告を作成するというものです。
その会社は、文章作成や広告のレイアウト、商品の写真撮りもすべて一人でやらされていました。
これからの話は、小田原編集室時代の話です。
食堂が開店したので広告を出したい、と言う依頼で、お店を訪問しました。
こじんまりとした店ですが、家庭的な雰囲気が好印象でした。
ちょうどお昼前でしたので、ご飯を頂くことにしました。
「美味しくない…」。
ご飯自体が美味しくない、と言うのが致命傷でした。
しかも食器がすべて、百円ショップのものでした。
そして、店の名前は『紫陽花亭』。
帰社して、以下のことを注意しながら、制作しました。
●アットホームなお店がオープンした。
●ランチメニューもあり。
●店頭写真を使用し、ランチの価格を表記する。
●店名は「ひらがな表記」せず、文章内はすべて「同店」で紹介する。
うそは書いていません。
味のことに触れていないだけです。
ようは都合の良い事実のみ選び出して記載したわけです。
広告は、週末に出され、それなりに効果はありましたが、いつの間にやら店は、閉まっていました。
本筋に戻します。
不動産広告でも、お決まりの売り文句『常套句』があります。
『日当たり良好』『広い室内(LDK)』『設備充実』『駅(学校・コンビニ)徒歩圏』『リフォーム済』『室内きれい(美麗)』『築浅』などなど。
都合のいい言葉を選んで掲載されます。
ということは、選ばれなかった常套句は、逆の意味を持ちます。
むしろ、そちらを重視したほうが、物件の本質が見えてきます。
また、注意したいのが『写真』。
いまは、デジタル技術が進み、どんなに暗い部屋でも明るくすることができます。
窓が無いトイレの写真が、『白とび』するぐらいに明るいと言うことは、中の照明が明るいのか、パソコンの技術か、と言う話です。
仮に、南向きの窓がある部屋を撮影したとします。
窓を背にして写真を撮ったら、『純光』になるので、非常に明るく撮影できます。
ただし、窓を背にして撮影したら、『逆光』になるので、暗い写真になってしまいます。
もし『角部屋』だったら、二面から光が入るので、どの角度からとっても写真は明るく撮影できます。
それだけ角部屋は価値が高いのです。
とりあえず、掲載されている写真をみて、リビングも寝室もトイレも洗面も風呂もすべて同じ明るさだったら、疑ってかかるぐらいでいいでしょう。
□掲載されている事実から、掲載したくない事実を考えてみる。
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