「マンションには庭がないから、戸建を考えている」と言う方がいます。
正確に言えば「間違い」です。
エントランスや駐車場に隣接するところにある緑地ではありません。
建物の1階部分の住居に与えられる『専用庭』がそれにあたります。
2階以上の物件にはベランダが付与されることが多いです。
1階の場合はベランダ部分がテラス(コンクリート製のたたき)になります。
そのから先、フェンスなどで囲まれた緑地部分を「専用庭」として設定しているマンションが多いのです。
「なんで専用庭って言うんですか?」
内覧している時にお尋ねになった方がいます。
「何か使用する目的が決まっているから『専用』なんですか?」と続けます。
目的が決まっているのではなくて、使用する人が限定されている『居住者専用』だから専用庭なのです。
前記のエントランスなどの緑地は、居住者全員で利用できる場所です。
しいて言えば、『共用庭』となるでしょうか。
さて、この専用庭ですが、マンションによって個性が出る場所ともいえます。
また見方を変えれば、専用庭が購入の決め手になっているケースもあります。
やはり人気が高いのは、日照・通風良く、広さがある場合。
ただしマンションのルールである『管理規約』で、「野菜や樹木の栽培不可」「犬などのペットの小屋の配置不可」となっていることもあるので、確認が必要です。
また専用庭全体を芝生で覆われているマンションも有ります。
子どもを遊ばしたりするには最適です。
逆に、あえて土のみで形成している専用庭もあります。
専用庭だと花壇程度の栽培となりがちだが、野菜などにもチャレンジできるように配慮しているのです。
テラス部分に物置が設置されていて、農耕器具が収納できるようになっているものもあります。
このほかにも、『サーパス鴨宮』のように駐車場と一体となっている専用庭もあります。
駐車場に車を止め、エントランスを通らず室内に入れるので、荷物も出し入れもラクですし、より戸建感が味わえるのはメリットと言えます。
「マンション買うのに、わざわざ1階の部屋を買うなんて…」と言う人もいます。
そのような意見を踏まえて、マンションを建てるディベロッパーは、「新たな魅力を付加して販売する」ことが多かったわけです。
それが一番現れているのが専用庭なのです。
ちなみに駐車場と違い、専用庭は、使っている・使っていないに係らず使用料が発生します。
加えて、雑草の処理なども、住居者が担いますのであしからず。
□専用庭を見ると、マンションの個性が垣間見れる。
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