以前、「あなたにとって『買いたいマンション』は何ですか?」という問いかけをしました。
大きく3つに意見が分かれるとして、『マンションと言う肩書き』か、『適切な価格』か、『住み心地』になるとあげました。
それぞれの意味合いを、掘り下げていく第3回は「住み心地」です。
購入検討者にとって、「安さ」の基準と同じ…いやそれ以上に個人の見解が強いのが「住みやすさ」と言う基準です。
性別・年齢・職業・体調・性格・環境…。
住む人の色ができるのが“住まい”ですから、当たり前の話です。
夫婦であっても、意見が違うことは当然でしょう。
親子であっても、意見が違うことは必然でしょう。
では、相手の「住みやすい環境」というのをどのくらい理解しているのでしょうか?
一つの事例を上げます。
ご夫婦でマンション購入を検討されている方がいらっしゃいました。
色々なマンションを提案している中で、ご主人は「小田原駅からの徒歩圏」が最優先と言う感じでした。
階数が低くても、築年数が経っていても、通勤に便利な立地をご希望されているように見受けられました。
隣でじっと黙っていた奥様が、「いやいや、そのマンションに日中ずっといるのは私ですから」と言葉を噛み殺しながら口にしたのです。
平日は「帰って寝るだけ」のご主人と違い、専業主婦となれば、その環境に一日中身を置かなければならないわけです。
話を聞いていた私もハッとした瞬間でした。
仕事の先輩から聞いた話では「奥さんが納得したら、不動産の購入は、ほぼ決まる」そうです。
「お金を支払うのも、名義も夫の俺だっ!」みたいな昭和的なお父さんが少なくなっていることも事実です。
前記ではないですが、「夫は大賛成。奥さんは、あんまり…」と言う状況でも、妥協して変われるケースも正直多いです。
そうなると「坊主憎けりゃ、袈裟まで憎い」じゃないですけど、そのマンションに愛情を持てるか、と言う話にもなります。
もちろん、すべてが希望通りの住まいにめぐり合うのは奇跡だと思います。
そこには「妥協」が必要になるかもしれません。
ただ「満足>妥協」となれは、住環境は良いと言えるでしょう。
だから、住む人の意見交換は必要だと思います。
また、お子様を抜きにして物件を内覧・検討する方も多いです。
元気いっぱいの子どもの面倒を見ながら内覧することは、大変なことです。
でも、子どもの意見にも耳を傾けるべきです。
マンションを購入して、通う小学校が変わってしまったことが理由で不登校になった子どももいます。
それが「住み心地が良い」といえるのでしょうか?
□「どんなマンション(家)に住んでみたい?」と家族に聞いてみる。
※プログの無断転用を禁止します。記載日/2017.6.12
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