※上記写真は村上世彰氏が代表を務める『村上財団』のホームページより
同ホームページのリンクを張っておきます。
1月8日の夜にTBSで『教えてもらう前と後』という番組の2時間スペシャルが放送されていました。
滝川クリステル氏が司会を務める教養バラエティ番組です。
この放送回の目玉企画が『「村上ファンド」村上世彰氏の現在 あれから13年…子ども向けに“お金の授業”』というものでした。
「モノを言う株主」として脚光を浴びて、出資法違反で服役した人です。
現在の姿は、白髪になり、年月を感じますが、眼光の強さは以前と変わりがありません。
村上氏は「日本ではお金にかかわる学習をやっていない」という考えから、子どもを含めた多くの世代に「お金の授業」を行っているとのことでした。
TBSは過去の番組を視聴できる「パラビ」というサービスを行っています。
私が昔、読みふけっていた中谷彰宏氏も著作で書いていましたが、日本人には、お金に関する教養を教育機関どころか、家庭でも教えない風潮があります。
そういう話は、経済学とかエコノミックとか、固いものと決めつける人ばかりです。
基礎知識がない状態で、マンションなんて高額なものを買うものですから、業者にとってはいいカモになるわけです。
不動産業界にとって、優良な顧客を生産してくれるわけですから、この状態を維持しているのも納得です。
皮肉はさておき、本題に入ります。
その番組の中では、小学生の子とその親を対象にした「お金の授業」をダイジェストで紹介しておりました。
その中で、参加者の親が村上さんに質問をしていました。
「家は持ち家のほうがいいか、賃貸のほうがいいか」。
村上さんの答えは「都会なら持ち家、田舎なら賃貸」というものです。
理由は二つ挙げています。
一つは、今払うお金と将来物件を現金化した場合、どちらが得かを考えて判断する、ということです。
一昔と違い、不動産を現金化することが容易ではなくなりました。
現金化というのは、「売りたいときに売りたい金額で売れるか」ということです。
言葉が悪いですが、昭和時代の箱根のリゾートマンションを希望の時期と金額で売却できるか、ということです。
だから、私はマンション購入の検討者に、売るタイミングと売却金額の見込みを把握してください、と話をしています。
※過去のブログの『買うときに、「いつ売るか」を考える』を参照のこと。
数年先の売却金額をある程度把握していれば、賃貸との差異がわかるわけです。
例を挙げると、3000万円のマンションを20年ローンで購入し、完済後に1500万円で売却したとします。
残金は1500万円、といいたいところですが、ローンには利子があります。
変動年0.6%の利子で約180万円です。
これで終わりではありません。
修繕積立金・管理費が月額3万円あった場合、20年で720万円です。
ザックリ概算ですが、売却残金1500万円―180万円-720万円=500万円。
賃貸はいつまでたっても0円ですが、購入なら500万円残ったわけです。
この計算が成り立つ立地のマンションが、村上氏の「都会」なのです。
小田原でも、売却時、前記の計算式で、プラス勘定できるものを購入することです。
売却見込み金額は、購入金額の半額とするのが妥当です。
それが、同じエリアの築20年の同じ専有面積の中古マンションの販売金額を基準とすることです。
さて、同氏が説明する判断の基準が、「自分が持ち家を所有している気持ちの問題」です。
賃貸を「仮住まい」という世代があります。
不動産を持って、一国一城の主になって初めて一人前という風潮があります。
国という組織も、国民が不動産を購入する時が一番お金を使ってくれる→経済効果、と考えているので、税制面でもいろいろなおまけをつけてくれます。
でも、所詮は住む人の気持ち次第ということです。
□買う時に「20年後に買った金額の半額で売れますか?」と聞いてみる。
コメントをお書きください